Ⅳ-5.デュッセルドルフ Jリーグ欧州スタジアム視察2017 報告書 (2017年10月28日~11月5日) 62 の営業担当スタッフ(瀬田氏)を配置し、日本語でのクラブ紹介マガジンを定期発行するなども行っている。現在日系のスポンサーは、日立製作所、東洋ゴム工業(東洋タイヤ)、日産自動車の現地販売店、京セラ、ジーエスユアサバッテリーなどがある。 2. 駅直結の複合型スタジアム (1)スタジアム概要 ①スタジアム建設の経緯 建設は2002~2004年に行われた。当初は、2006年FIFAワールドカップドイツ大会、2012年夏季オリンピックでの利用を目標とした建設だったが、いずれも誘致失敗。 2011年ユーロビジョンソングコンテスト開催(欧州の音楽の祭典:2~3週間開催、デュッセルドルフ市の収益は30億円)に使用され、その時は、スタジアム周りの練習グラウンドに€280万(2億8,199万円)でスタンドを設置し、20,168人収容の仮設アリーナ(Airberllin world Lena-Arena)として利用。(※€1=100.71円) クラブは3試合ほど行ったが、年間シートの席の移行やキャパが小さくなったこと、ビジネスラウンジを仮設テントで実施する等対応に苦労した。 ②特徴的な立地 デュッセルドルフ空港近接(車で10分程度)のメッセ会場19施設が同一敷地内にあり、その一角に設置されたスタジアム。そのため高速道路や地下鉄・バスなどアクセスも良く、広大な駐車場もある。 また、クラブハウス、練習グラウンド(Arena-Sportpark)は、スタジアムに隣接している。練習グラウンドは4面(天然芝3面+ヒーター入り人工芝1面)のピッチあり。市の施設をクラブが借りている形式。 ③多目的利用を前提とした開閉式屋根付き 全天候型アリーナ メッセ施設のデザインに合わせて、スクエアなファサードにして、統一感を出している。 多目的アリーナとして、ピッチを使用するイベントとしては、サッカーのリーグ戦のほか、ドイツ代表の試合・練習も開催されるほか、コンサート、アメフト、ボクシング、アイスホッケー、マラソン、フォーミュラカーレース、パブリックビューイングなども実施されたことがある。 また、スタンド内にあるビジネスラウンジやスカイボックス(個室)を利用しての会議・セミナー等での利用も多い。 例えば、メインスタンド側のビジネスラウンジはニーズに応じてパーテーションで仕切りを入れることも可能。また、ピッチに大型液晶モニターを入れて、メインスタンドを利用したプレゼンなども行われている。 ※スタジアム運営会社の年間稼働目標は、会議70回/年・コンサート 5回/年・サッカー等スポーツイベント 20回/年(内フォルトゥナは17試合)である。 ※コンサート等のイベントとサッカーの試合の日程調整 (芝生の養生含む)はスタジアム運営会社で行う。(大きなコンサート等は代表ウィークでリーグ戦が止まる時、シーズンオフ(夏)等に入れられる) スタジアム外観
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