Ⅳ-1.インゴルシュタット Jリーグ欧州スタジアム視察2017 報告書 (2017年10月28日~11月5日) 32 のスタジアムの所有者であり、運営者である。スタジアムネーミングライツもアウディ社の5年契約。 (2)建設費の確保 もともと工業地域=石油コンビナートであった土地を市から購入。建設資金€2,000万(22億4,820万円)、そのほかの設備備品購入費用の €500万(5億6,205万円)の計€2,500万(28億1,025万円)は、スタジアム運営会社が、全額、銀行借り入れした。行政支援はないが、ここでもアウディ社の名前がプラスに影響したと想像できる。工期は14カ月で、2010年7月24日に竣工した。(※€1=112.41円) (3)充実した育成施設 ホームスタジアムに隣接する形で、人工芝3面を含む6面のピッチがある。敷地面積は35万㎡。「日本と異なり土のグラウンドはなく、トップチームの隣で練習できる環境は素晴らしい」と、浦和レッズから移籍してきた関根選手も語っていた。施設はスタジアム運営会社が所有し、トップチーム、ユースチーム、運営会社すべてが入居できるビル棟もある。 (4)小規模でも充実したビジネス施設 収容人数は15,800人(うち立見6,000人、国際試合開催時には12,000人)とスモールサイズ(ブンデスリーガの最低ライン)のスタジアムながら、ビジネス施設は充実している。スカイボックスが18室。ビジネスラウンジは2カ所合計で1,800㎡。イベントにより分割できるように、スライディングウォールを採用している。席数は1,350席。観客席はクラブのカラーに統一されている。 スタジアム全景 一般席動線はサイドスタンドとバックスタンド 運営会社、トップ、ユースチームが入る建物 アカデミーの練習施設
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