Jリーグ欧州スタジアム視察2017
10/106

Ⅰ-1.ウィーン Jリーグ欧州スタジアム視察2017 報告書 (2017年10月28日~11月5日) 10 開幕し翌年5月上旬に閉幕する。優勝チームは次年度のUEFAチャンピオンズリーグ予選2回戦への出場権を、2位および3位でシーズンを終えたチームはUEFAヨーロッパリーグ予選、4位のチームはUEFAインタートトカップの2回戦への出場権を得る。ウィーンには1部に所属するクラブがラピッド・ウィーンとアウストリア・ウィーンの2チームあるが(2017/18シーズン)、ラピッド・ウィーンはオーストリア・ブンデスリーガ優勝32回、準優勝26回と圧倒的な成績を収めている。また、かつて中央ヨーロッパで開催されていた、クラブチームによるサッカーの国際大会で現在のUEFAチャンピオンズリーグの前身と言われているミトローパ・カップでは1930年と1951年の2回優勝している。近年のリーグ戦は、過去10年間でザルツブルクが7回優勝しているが、今後は2016年に竣工した新スタジアムにより、過去のように国内リーグの優勝やUEFAチャンピオンズリーグ、UEFAヨーロッパリーグの参加などヨーロッパの舞台での活躍を目指している。 2. 市民の憩いの駅近スタジアム (1)スタジアム建設について ①スタジアムの立地 スタジアムはウィーンの中心部から東へ約6km離れた地下鉄U-Bahn (U4) のHütteldorf駅から徒歩2分程度であり、公共交通からアクセスしやすく利便性がとても高い。また、駅は終点であるため、試合後のサポーターの大量輸送に適している。 ②施設計画 スタジアムの客席は、スカイボックス41室500席+2室50席、ビジネスシート1,800席、車椅子席52席、記者席184席、一般席・立見席7,500人分を含めて28,600人収容可能となっており、UEFAカテゴリー4のスタジアムである。 メインスタンドには2層のラウンジが設けられており、4階のスカイボックスに隣接したラウンジと3階の熱狂的なゴール裏の様子 スタジアムは駅から250m メインスタンドからピッチを眺める VIP席等のメインスタンドの入口はサイドスタンド横にある

元のページ  ../index.html#10

このブックを見る