J リーグにとって人材育成とは1993年、日本初のプロサッカーリーグとして誕生したJリーグ。それまでアマチュアとしてプレーしていた多くの選手がプロとして活躍し始めたことで競技水準は飛躍的に向上し、今では各クラブの育成組織も充実し、世界を舞台に活躍する選手をコンスタントに輩出するリーグに成長した。「選手がプロになり、監督がプロになった。残るは経営者のプロ化だ」という課題意識がJリーグの中で高まり、2014年の村井満チェアマンの就任をきっかけに「スポーツの未来を担う経営人材を養成し輩出する」ことを目的に立ち上げたのが「Jリーグヒューマンキャピタル」だ。Jクラブの存在は、ホームタウンと密接に関係しており、地域の公共財としての側面が強い。Jリーグヒューマンキャピタルの誕生の背景には、そのような公共財としてのクラブを運営していくためには、将来のスポーツ界を担う経営者候補を、より広く募る必要があるという考えがある。2年目を迎えた今年度は、33人の参加者のうち、3分の2をスポーツ以外の業界出身者が占め、年齢や性別はもちろん、バックグラウンドが異なる人材がグループワークを通して実際に存在するクラブの経営課題に取り組んでいる。JHC とは51
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