2016 winter
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49市立吹田サッカースタジアムの完成による一番の変化は、大きな屋根が付いたということでしょう。万博記念競技場(万博)は雨が降れば、21,000人の収容数のうち99%が雨に濡れる可能性があるという状況だったのが、今は全ての観客席が屋根で覆われ、雨の心配がありません。これにより安定的な集客も可能になり、2015シーズンの平均入場者数が15,999人であったのが、2016年は25,342人となりました。同時に、チケット収入の大幅な増加(前年比169%)も実現しました。ホーム側ゴール裏のサポータースタンドは、当初は下層フロア、VIPフロア、上層フロアの3層構造とする予定でしたが、サポーターからの要望によって調整し、VIPエリアを外して、下層フロアと上層フロアが分断されることなく、約7,300人のサポーターが一体となって応援できる設計に見直しました。アウェイ側のスタンドでは、3,900人ごとに分断されるので、ホームチームの声援の方がより大きく、より一体感が生まれる仕組みになっています。サッカー以外の部分でいうと、3階コンコースにある飲食スペース「美味G横丁」の売り上げも安定しており、これまでの万博時代の350%の売り上げになっています。ここに出店している29店舗の中には、大阪の有名店も多く、街では混雑していて入れないお店のメニューもスタジアムの中ならテイクアウトで楽しめると好評です。ただ、ハーフタイムなど、お客さまが一斉に購入しようとすると混雑が発生することもあり、ご不便をおかけしています。これについては、コンコースに並ばなくても食事を注文できるシステムの導入などで問題解決を図る予定です。グッズの販売も好調で、スタジアム内に開店したオフィシャルショップ「Blu SPAZIO」の効果で売り上げは前年比179%になりました。LEDで発光する応援グッズのブレスレット「ガンバLEDブレス」が特に人気です。オープニング試合の際に演出として活用したものなのですが、オフィシャルグッズとして販売を開始してからはナイトゲームごとに2,000個が売れる人気商品になりました。これも、スタジアムの夜間照明投光器が復帰点灯も速いLED光源であるため、照明をつけたり落としたり、というLEDブレスを生かした演出ができるという部分が大きいです。このスタジアムの建設費用は、各種助成金と企業や個人からの募金で賄いましたが、これには思わぬ効用もありました。それは、募金を通してスタジアム建設に参加したことによって、市民が持つクラブやスタジアムへの帰属意識の高まりが見えたことです。私は常々、ガンバ大阪も阪神タイガースのように、大阪の人間から「ウチのチーム」と呼ばれるようにならなければと思ってきました。このスタジアムの建設を通して、少しでもここを「ウチのスタジアム」と思ってくれる人が増えたなら本望ですね。2016年から使用開始となった市立吹田サッカースタジアム。国際規格を満たす全面屋根付き、約40,000人収容の新スタジアム効果をガンバ大阪の伊藤慎次事業部長に聞く。前年比158%1試合平均入場者数9,343人増となった新スタジアム

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