施設整備の機運の高まりは、Jクラブがある地域はもちろん、Jリーグへの参加を目指す地域にも拡がりつつある。募金と各種助成により建設された市立吹田サッカースタジアムを筆頭に、八戸、今治、そして京都や沖縄のスタジアム建設計画も前進。スタジアム以外にも、川崎、金沢、岐阜、愛媛でクラブハウスの新設、水戸では自治体との共同で施設整備が行われるなど、新風を吹き込む取り組みも現れた。47ダイハツスタジアム(八戸市多賀地区多目的運動場)日本フットボールリーグ(JFL)所属のヴァンラーレ八戸のホームスタジアムとして2016年9月に竣工した、J3施設基準を満たす5,000人収容のスタジアム。八戸市は先の東日本大震災で津波の被害を受け、ここ多賀地区も大きな住宅被害を受けたエリアであった。八戸市は復興を図るため、多目的運動場を整備するとともに、地域住民が最大クラスの津波から避難するため、日常機能を有する津波避難複合施設を建設した。廃校となった七会中学校の校舎に、行政防災拠点、文化拠点、交流拠点などの機能を有する公共施設と、水戸ホーリーホックのトレーニング施設を整備する計画が進む。校庭には天然芝グラウンド2面を整備。スポーツ、行政・文化活動、レジャーイベント開催などを行える施設として整備することにより、「地域活性化の拠点」と「地域防災の拠点」として活用し、城里町と水戸ホーリーホックが協働で、住民との交流機会も創出する。2019年完成予定。今治スタジアム(仮称)四国リーグ所属のFC今治のホームスタジアムは、2017年夏にオープン予定。5,000人収容が可能で、J3施設基準も満たすこのスタジアムは、今治市が用地を無償で提供し、FC今治がスタジアムの建設を担った。計画から完成までわずか2年7カ月ほどというスピード感は、今治市とクラブが一体となり、オール今治でまい進した証だ。Jリーグ入会を目指すクラブも新しい動き水戸ホーリーホック トレーニング施設整備(茨城県城里町)©FCIMABARI
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